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庄原キャンパスでは様々な遺伝資源や実験生物の保存が行われています。
広島県には、遺伝資源を保存するジーンバンクがありましたが、この3月をもって廃止となりました。重複がないものはつくばにある農研機構ジーンバンクに移譲されましたが、雑穀遺伝資源の専門家である福永教授は、残りのうち雑穀(アワ?キビ?モロコシ?シコクビエ)や古い水稲品種やコムギ品種など100点以上を引き取りました。
今年は播種時期がぎりぎりになったので、アワ、キビ、モロコシ、シコクビエ1品種ずつを栽培してみました。圃場栽培とハウスでの鉢栽培とで栽培?増殖しています。
シャーレに播いて発芽チェック
上からアワ(「猫足」と呼ばれる、穂の先が割れる品種です)、キビ、モロコシ、シコクビエ。いずれも日本の在来品種です。
今年は移管されて最初の年なので4つのみの栽培ですが今後、他の品種も栽培?増殖していきたいと考えています。雑穀以外にも、お米の昔の品種やコムギの農林10号(「緑の革命」に用いられた品種)など教育用にも栽培していきたいと考えています。
オープンキャンパスでは穀類の展示を行いました。増殖したサンプルはこのような機会や講義?実験などでも用いられ教育にも活用されています。
雑穀類は、貧しい人たちの食べ物というイメージがありますが栄養価も高く、乾燥にも強く気候変動などを考えたときに重要で、SDGsにも寄与しうるものです。また、2023年は国連の定めた国際雑穀年でもあります。
このように生命科学コースでは研究材料や貴重な遺伝資源についても維持?増殖を行っています。
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