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上河 美月
2018年度卒業
広島市役所勤務
広島市で生まれ育った私は,2019年3月に県立広島大学人間文化学部国際文化学科(地域文化コースの前身)を卒業した後,同年4月に広島市役所へ入庁しました。
入庁してすぐに配属されたのは東区役所区政調整課で,そこでは広報紙『市民と市政』編集,国勢調査などの統計調査,区長秘書,選挙事務などを担当しました。このうち広報紙『市民と市政』編集事務では,2ページにわたる東区版『東区だより』の担当として,毎月,掲載情報の選定,取材,執筆,編集などを行いました。また,この課の仕事は市民と接する機会も多く,自分の仕事を通して困っていらっしゃる市民の助けになることもあり,それがやりがいとなっていました。
続いて,2021年4月に配属された市民局市民活動推進課では,係内の予算事務のほか,集会所や平和記念式典業務,災害ボランティア活動の環境整備などに取り組みました。災害ボランティア活動では,ボランティアの方々とともに災害復旧活動などに従事し,大変だと感じることもありましたが,被災者の心に寄り添うことを心がけながら仕事に取り組むことができました。
2023年4月からは企画総務局秘書課の配属となり,市長や副市長の秘書業務を担当しています。
私は高校時代に大学に進学して国際文化について学びたいと考えていました。進学先として県立広島大学ともう1つの大学を候補としていましたが,県立広島大学人間文化学部国際文化学科は語学だけでなく海外の文化について幅広く学べることを知り,県立広島大学を選択し,入学試験を無事に突破して,2015年4月に入学しました。実際に入学してみると,県立広島大学では語学に加えて,個人や身近な地域,世界までさまざまなレベル?スケールのさまざまな文化を幅広く学ぶことができました。そこで学んだことは,個々の知識に加えて,相手を理解することを基本におく異文化理解の視点や姿勢などであり,それらはさまざまな立場の人とのコミュニケーションを必要とする現在の仕事にも大いに役立っています。
4年次には,考古学?歴史学を専門とされる鈴木先生のゼミに所属し,「観光資源としての原爆ドーム-その歴史的背景-」と題する卒業研究を行いました。この研究では負の遺産である原爆ドームを観光資源としてどのようにアピールするべきかを考察し,被爆者の追悼と恒久平和の発信という原爆ドームや平和記念公園の存在意義を見失わず,それをきちんと理解したうえで,観光?集客の促進に向けた取組みが必要であると結論づけました。研究を通じて把握した実態や得た視点は,市民活動推進課在籍時に関わった平和記念式典業務などにとても役立ちました。
最後に,県立広島大学を志望する高校生の皆さんへのメッセージを書きたいと思います。
まず進路選択にあたっては,あなたがどんなことに心躍るかを考えてみてください。地域ごとに異なる方言って面白いなあ。海外の音楽って素敵だな。何でもいいので,あなたが興味関心をもつことを見出し,そのことが学べる学部,大学を選ぶようにしてください。その時,文化のことを幅広く学びたいと思ったら,県立広島大学地域創生学部地域文化コースがオススメです。
また,どんな学生生活を過ごしたいかも考えておくとよいでしょう。サークル活動に力を入れたいなあ。アルバイトで社会経験をしっかり積んで,お金も貯められたらいいなあ。私も県立広島大学時代はサークル活動もアルバイトも経験し,充実した学生生活を送ることができました。
皆さんが県立広島大学を進学先として選択され,県立広島大で楽しい学生生活を過ごされることを願っています。