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所属:大学教育実践センター 職位:准教授 学位:修士(保健福祉学)
研究室:県立広島大学庄原キャンパス
E-mail:katsu-i@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:臨床心理学, 学生相談, カウンセリング
一般的に、対象者(人)や自己を理解する試みとして、思考内容や傾向、性格、人格形成過程、行動、好み(嗜癖)など、様々な側面からアプローチする方法がありますが、完全な理解に至ることは難しいものです。しかし、その試みのひとつである各種心理検査法やカウンセリング実施により、対象者とカウンセラーとの間に新たな信頼関係や相互作用が生じ、共通理解や協働経験を経て様々な変化が生じ、生きるうえで必要な自己を認めること、あるいは新たな問題解決の可能性が見いだされることがあり、この技法および現象に関心を持っています。
青年期後期におけるカウンセリング介入に関する研究、依存症(アルコールや薬物を含む依存、詐欺、窃盗など)が疑われる受刑者の再犯防止に関する研究
青年期後期にある人々は様々な環境の中、夢に向かい精一杯の努力を重ねながら、社会へ飛び立つ準備段階にあります。時に青年期後期の人々の心身状態バランスは不安定な時期(年末年始や年度末、年度始め等)があり、強いストレスを感じる時期があります。そのような環境下で、思考をめぐらせ自らの意思により行動を選択し、自己実現を目指しています。中にはカウンセリングで経験する様々な体験を通して、自己の課題と照らし合わせながら、少しずつ成長してゆく過程は、植物が確実に花を咲かせ実を結ぶまでの様子に似ています。私自身の課題でもありますが、自己内面に固定化された概念やその原因を他者や社会に押し付けず、あらゆる他者の価値観を認め、様々な意見に耳を傾ける姿勢が求められています。また困難な場面に直面した際にはそれらを乗り越える、またはストレスをうまくかわしながら、粘り強く課題に取り組み、青年期後期の人々の安全と安心できる環境を確保しつつ、変化や成長を促し、その支えになりうる方法を研究しています。日々直面する様々な状況の中、一歩ずつ前進する過程を経て、自信を持って社会へ旅立っていただきたいと願っています。
悩みの多くは、学業や進路、就職、学生生活、対人関係(教職員や友人、サークル、アルバイト、家族等)と多岐に渡っており、さらに発達関連問題に起因するトラブル、自死関連問題、LGBT-Qに関係する困難さ、カルト関連問題やアルコール?違法薬物などの依存問題、違法アルバイトによる事件?事故を含むトラブルなど、これらは私たち社会全体の問題を含む縮図とも言えます。またこれらは誰にでも身近にあることかもしれません。
さらに、青年期における精神科疾患発症例も多く報告されており、適切な時期に医療機関受診、治療が必要です。近年、中国足彩网関連事象による身体機能、社会的影響なども問題視されています。これらに加え、生活環境、社会情勢など状況は刻々と変化しており、その環境と時代に適した学生支援を追求しています。
新しい環境に身を置く場合、そこには様々な不安やストレス、困難な場面が存在するかもしれません。しかし、学内には皆さんに本来備わっている力を発揮できるようサポートする大学教育実践センター(学生相談室)があります。皆さんが現状や周囲の状況を客観的に確認?把握し、他者の価値観や、自己の中にある大切なものにも目を向け、数ある選択肢の中から目標達成に適した行動が選択できるよう、日々取り組んでいます。
これまで精神科医療現場を経て、大学教育現場における青年期後期以降の方や職員、ご家族を対象としたメンタルヘルス?カウンセリング関連業務を行っております。また、矯正施設において認知行動療法をベースとした再犯防止教育(アルコール?薬物依存、窃盗、特殊詐欺その他)を担当後、広島県依存症対策協議会とも連携しながら依存予防?離脱に関する啓発活動を行っています。
学生相談における喪失体験緩和に関する一考察 –愛着に着目して
石原克秀
広島大学保健管理センター, 総合保健科学, 第25巻, 53p-61p, 2009年3月
受刑者に対する改善指導におけるグループ体験の変遷と改善効果
神垣一規, 石原克秀
日本「性とこころ」関連問題学会, 性とこころ, 8巻, 2号. 134p-141p, 2016年3月(査読あり)
大麻取締法違反受刑者に対する薬物依存離脱指導におけるグループ体験の変遷と効果
神垣一規, 石原克秀
日本アルコール関連問題学会, 20巻, 2号, 89p-95p, 2019年3月(査読あり)
臨床心理士, 公認心理師, 看護師
学生相談, 依存症関連, 自死関連, PTSD関連