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3月28日に中国足彩网「応用情報学連続ミニゼミナール―研究室で学ぶ応用情報学―」を開催しました。本講座では,受講生がグループに分かれて,地域産業コースの情報分野を専門とする3名の教員の研究室を順番に訪問し,各研究室でゼミ形式で授業を受けてもらいました。以下に授業内容を紹介いたします。
「パケットはなぜ宛先に届くのか?」(講師:陳 春祥)
3年生ゼミ配属後の初めてのゼミという想定で,ミニゼミナールを行いました。まずは研究室内の無線LANの利用設定から始め,設定後無線端末のIPアドレスがどう変わるかを確認しながら,研究室内のネットワーク構成を確認しました。続いてネットワークを構成する機器,とりわけ,ルーターとゲートウェイの働きについて説明しました。最後に稼働中の機器のルーティングテーブルを見ながら,ルーターはどのようにパケットの配送経路を決定し,宛先にパケットを届けるかを確認しました。少し難しい内容でしたが,皆さんはメモを取ったり,時には頷いたりして真剣に聞いてくださいました。
「社会の問題を情報を使って解決!」(講師:広谷 大助)
広谷准教授のゼミでは「社会の問題を情報を使って解決!」の題目で実際に2つの問題についてExcelを使って解きました。まず,生産計画問題をソルバーを使って実際に入力し,ソルバーを実行することによって解きました。最終的には全員が最適解を求めることができました。次に需要予測について移動平均法と指数平滑法について分析ツールを使って,実際に需要予測を行いました。これらによって受講生はExcelやデータ分析の面白さに気づき,興味を持ってもらうきっかけになったのではないかと思います。
「Aランチが好まれている?」(講師:韓 虎剛)
「AランチがBランチより好まれているか?」という判断を下すために,統計検定に必要な最低限のベルヌーイ分布と二項分布を説明した後に,受講生と一緒に考えました。授業は,普段のゼミ生を指導するときと同様に,受講生の皆さんが研究室のテーブルを囲んでインフォーマルな形で行いました。授業内容について受講生の皆さんが真面目に聞いてくれて理解できたようで,ときどき質問もしてくれてよかったです。
研究室間の移動は,在学生に誘導をしてもらいましたがその際に大学のことや受験に関する質問をされている受講生もいました。すべての授業終了後には,研究室を再訪問できる時間を設けましたが,その時間を利用して講師と質疑応答をする受講生もいました。また,希望者には地域産業コースのIoT/AIシステム開発プロジェクト演習などで使用する実験室を紹介しました。
講座終了後に回答してもらったアンケートでは,「このような機会でないと聞けないことを学ぶことができた」,「質問時間や雑談の時間もあってよかった」,「実際に研究室に入れてよかった」,「どの研究室の講座も充実していた」など,少人数によるゼミ形式の授業に好意的なコメントがありました。短い時間でしたが情報学分野について学んでもらったことが,今後の進路選択の参考になると幸いです。